母の言葉

久しぶりに過去の仕事のことを振り返って記事を書こうかなと記憶を辿っていたら

どうしても忘れられない母の言葉が出てきた。

 

言葉というか、態度というか…

 

最初の職場を辞めた時、専門学校の担任から電話が親にもかかってきたそうで、その時母が「学校に迷惑かけて申し訳ない」的なことを言ったらしい。

後日学校に面談に行った時に教務から聞いた。

その話を母にしたら、母が本当に得意げな顔で鼻を膨らませ、目を輝かせながらこう言った。

「そう!先生にもね言われたの。お母さん素晴らしいですねって。娘が辞めた職場の事を一切悪く言わずむしろ学校に謝ってくださるなんて…ってね!」

本当に嬉しそうだった。その時イキイキとした母の顔が忘れられない。

当時の私の反応は「ああ、そう…」くらいだったと思うが、内心「何をそんなに喜んでいるんだ。確かに、娘が退職した勤め先の事を悪く言わないのは立派だけど私が体調を崩して苦しんで辞めた事は事実なのに。そんなに世間体が大事なのか。いや確かに大事かもしれないが、その話を私の前で嬉しそうに話すな。本当にこの人は私の気持ちを考えられないんだな」

と腹が立った。母は昔からそんなところがある。誰かに素晴らしいですね、と褒められると私に報告?してくるのだ。

今私が大人になってからわかるが、母もまた誰かに認めて欲しくて、父も単身赴任で長く家にいなかったしあまり話を聞くタイプでもないから、親である自分の承認欲求を子供にぶつけていたのかもしれない。

でも今だからわかる。絶対に子供に自分の承認欲求をぶつけたらだめだ。

子供に気を遣わせたり欲求のケアをさせるべきではない。

何より下手したら一生忘れない不快な出来事になると思う。私がそうなったように。

今でも私は母の嫌だった言葉をよく思い出す。

親が思うより、子供は覚えてるものだ。

そしてずっと母に囚われている気がする。

とっくに結婚して子供もいるが

早く本当の意味で自立したい。本当なら頼りたくないし過去の嫌な言葉など思い出さないくらい強くなりたい。

 

仕事の事を書こうとしたが、結局母のことになってしまった。